刑事事件公判の一般的な流れ

刑事事件公判

弁護士や検察官が主人公のテレビドラマでは刑事事件公判の様子がしばしば映し出されますが、それは実際の刑事事件公判のうちの一部です。では、刑事事件公判はいったいどういった流れで進んでいくのでしょうか。

公判の流れ

刑事事件の公判日がいつになり、どの法廷で行われるかは、裁判所が書面を送達して示します。裁判の当事者は、書面に記載されている日時に指定された場所に出頭をします。

もし、被告人の身柄が拘置所にある場合は、原則として刑務官らの指示に従って移動することになり、裁判所と拘置所の間は護送車で移動することになるので、事故や災害に巻き込まれた場合などを除いて遅刻をしたりするようなことはありません。

開廷の時間になると、法廷内に被告人、弁護人、検察官、書記官などが所定の位置に座り、公判の開始時間になると裁判官が入廷します。このとき、法廷内にいる者は裁判官の入廷とともに全員起立し、裁判官が一礼するのと同時に自らも一礼をし、着席をするのが慣例となっています。裁判官の開廷する旨の一言が宣せられたら、公判が開始となります。

公判は大きく、

  • 冒頭手続
  • 証拠調べ手続
  • 弁論手続

の3つのステップから成り、この順番にすすめられていきます。

冒頭手続

まず、冒頭手続では、人定質問と呼ばれる裁判官による氏名、住所などの本人確認からはじまり、検察官による起訴状の朗読、裁判官の被告人に対する黙秘権の告知、罪状認否が行われます。傍聴人は起訴状が朗読されることによってこれから裁かれる裁判がどんなものであるかがわかり、罪状認否によって自白事件なのか否認事件なのかが判明することになります。

証拠調べ手続

証拠調べ手続は、検察側と弁護側が各々の目標を達成するために立証を行います。基本的な流れは、検察側による冒頭陳述によって公判の中で立証しようとしていることを明らかにした後、検察側、弁護側の順に立証活動を行い、最後に被告人質問があります。

立証活動は、まず裁判官に対して証拠調べを請求し、それに対して相手側が出した意見に基づいて裁判官が証拠の取り調べを行うかを決め、その後取り調べることが決定された証拠に対して実際に調べていきます。

検察側の証拠調べでは、供述調書や実況見分調書、写真など、捜査の過程で集められた証拠書類の取り調べと、被害者や目撃者の証人尋問が行われ、弁護側の証拠調べでは、示談書などの情状酌量の余地があることを示せる書類の取り調べや、情状証人に対する尋問が行われます。

弁論手続

弁論手続では、検察官による論告と求刑、弁護人による最終弁論、被告人による最終陳述の順に進んでいきます。検察官は被告人に科されるべき刑罰を根拠とともに明らかにし、弁護人は無罪もしくは出来る限り軽い刑罰にするよう求めます。

公判は被告人の最終陳述をもって終了となり、判決は後日法廷で言い渡されます。自白事件で罪の内容が軽微であれば、上記の流れが1日ですべて終わりますが、否認事件の場合だと検察側と弁護側の双方が複数の証人をたてるケースが多く、証拠調べのための公判は数度にわたって行われます。